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2019-05-06

画家、ボルネオ島へ行く(2)コタキナバルからブルネイへ船で移動する

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ブルネイへの行き方には3つある

コタキナバル空港の固いベンチの上で、オレはボルネオ島最初の朝を迎えた。

始発のシャトルバスを待っていると、ブルネイ行きの高速船に間に合わないので、仕方なく、空港からタクシーで港へ直行することにした。

コタキナバルからブルネイへ行く方法は、主に3つある。

①ヒコーキで一気にひとっ跳び! 

→ コレがいちばん早い。約40分。でも当然のことながら、いちばん高い。片道5000円弱。

②高速船を乗り継いで海沿いに渡る 

→ 港から入国!なんて、聞いただけでちょっとソソられる。一度ラブアン島というマレーシア領内の島で乗り換える必要があるので、乗り換え待ちの時間を含めると約6時間半(乗船している時間だけだと約4時間)。これでもヒコーキの次に早い。料金の方は片道2000円ちょっと。

③バスで陸路をちんたらちんたら 

→ 「ちんたら」とはどこかの方言でのんびりという意味。約8時間と、いちばん時間がかかる上に、マレーシアとブルネイの国境は複雑に入り組んでいて、何度も国境を渡らなければならない。時間がかかるのは、距離の問題だけではなく、出入国審査を何度も繰り返す必要があるかららしい。料金は片道約2700円。


ビンボー人のオレには、まず①は論外。

行きと帰りが同じルートだと面白みに欠けるので、行きは②で、帰りは③の方法を選択することにした。



、、、ってなわけで、オレは、その日のうちにブルネイ入りするべく、空港からタクシー飛ばして、無事に朝8時発の船に乗った。

洋上で揺られること約3時間、まずはラブアン島に上陸。

ラブアン島はまだマレーシア領だが、タックスヘイブン(租税回避地)として有名な島。

町中をぶらぶらすると、あちらこちらに、「TAX FREE」の看板が。

税金がかからないので、モノが安く、ブルネイ人もわざわざ買い物のためにこの島を訪れるらしい。

お腹がすいたので、ぶらりと食堂に立ち寄ってラクサを食べる。ココナッツ味が効いていてGOOD!



ブルネイ王国へ入国

ラブアン島からは、高速船に乗り換え、約1時間でブルネイ王国着。

海の国境を越えたことになるので、港では一応、入国審査と税関がしっかり行われた。



でも、事前に思い描いていたのと違い、ブルネイ入国は意外とあっさりしたもんだった。

実は、オレは、もっとドラマチックな入国シーンを想像していたのだ。

船のデッキで、潮風を頬にあびつつ、遥か海原の向こうに見える陸地を葉巻くわえて眺めながら、

「あれがブルネイの港か、、、」

と低く呟く、、、なぁ~んて言うような。

ところが、どうだ。

この高速船とやらは、デッキの上で呟こうにも、デッキなんて無いではないか。

潮風を浴びたくても、一切外へは出られないし。

だいいちオレはタバコ吸えないし。

乗客は、まるで飛行機の中のような狭い座席にがんじがらめになり、汚れてくぐもった小さな丸窓から、かろうじて外を眺めるだけ。

高速船というのは、速いだけで、ロマンもへったくれもない。

ブルネイの港に着いたあとは、タクシーとバスを乗り継いで、日が傾く頃、オレは、ようやくブルネイ王国の首都バンダルスリブガワンに到着した。

ブルネイの首都って?

ところで、みなさんはブルネイ王国の首都が、バンダルスリブガワンってこと知ってました?

オレはこの旅行まで、バンダルスリブガワンなんて聞いたこともなかったし、いまだに噛まずにこの首都の名前を言えない。

それもそのはず、ある信頼できる調査機関がリサーチしたところによると、ブルネイ王国の首都を知っていた日本人は1000人中、わずか5人。

しかも噛まずにこの首都の名を言えた人は、5人中3人だったらしい。

な~んて言うのは真っ赤なウソだけど、実際はそんなもんだろうと思う。

アナタ、ブルネイ王国の首都、知ってました?

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