軽井沢追分での個展、無事に終了しました
コロナ禍での個展開催
7月23日~27日にかけて、軽井沢追分の油やで開催した個展が無事終了しました。
もともと東京オリンピックの開幕に合わせて作られた7月の4連休。
新型コロナウィルスの蔓延で、オリンピックが延期となり、私の個展も開催が危ぶまれていましたが、ちょうど感染が少し和らいだ時期にあたり(第一波と第二波の間)、何とか開催までこぎつけることが出来ました。
いつものように軽キャンピングカーに作品を積んで、前日、仕事を終えると、その足で静岡を発ちました。
途中、道の駅南きよさとで、仮眠。
ご覧のように作品を片側へ寄せてスペースを作り、妻と二人でかろうじて身体を横たえることができました。
翌朝、軽井沢追分の会場に到着すると、さっそく展示作業をはじめ、その日の午後から5日間にわたる個展がスタートしました。
会場となった文化磁場「油や」とは?
今回、会場としてお借りしたのが、文化磁場「油や」の一角にあるギャラリー一進。
ところで、この「油や」、もともとは旧中山道追分宿にあった脇本陣。
その後、昭和の時代には、堀辰雄や立原道造といった文化人に愛される旅館として多くの作品の舞台になってきました。
ところが、時代の流れに取り残され取壊しの危機を迎えたとき、有志の方々が買い取って、さまざまな最先端のアートに触れることでき、かつ宿泊もできる文化施設として蘇らせたのです。
写真右側の建物の一階部分が、私の個展会場としてお借りしたギャラリー一進。そして正面の建物が、油や本館。
写真で見ると昭和の雰囲気を残す古い建物ですが、館内はリノベーションされ、さまざまなアートショップや雑貨店などが、まるで迷路のようにひしめき合う不思議に魅力的な空間が広がっています。
それでは、私の個展会場を少しご紹介しましょう。
アーティスト・イン・レジデンス?
ところで、今回、個展の会期中は、この油や旅館の一角の作家専用宿泊室にびっくりするような安い料金で泊まらせていただきました。
いわば「なんちゃってアーティスト・イン・レジデンス」。
ちなみに、このアーティスト・イン・レジデンスとは、一定期間アーティストに住んでもらい、その土地の雰囲気を味わいながら創作活動をしてもらう…という、近頃アート業界ではちょっと流行りのムーブメントのこと。
私の場合は、主催者に招へいされたゲストアーティストではないので、「なんちゃってアーティスト・イン・レジデンス」というわけです。
でも、毎朝、緑あふれる軽井沢追分の自然の中を散策したり、旧中山道の街道を歩いたり、夕方には観光客で賑わう軽井沢方面へ食事に出かけたり…と、ふだんの忙しい日常からタイムスリップして、豊かな時間の流れをたっぷりと味わうことができました、
会場の玄関先の軒下にちょうどいいテーブルがあり、ここに陣取ってアーティスト・イン・レジデンスっぽく絵を描いたりも。
こちらはそんな風にして完成させた、ネコ絵です。
外で描いていると、さまざまな人が話しかけたり、のぞき込んだりして、そうしたちょっとした出会いも楽しかったです。
油やスタッフの方たちは皆さんとても親切で、すっかりこの軽井沢追分の土地が気に入ってしまいました。
最後には、「来年の夏もぜったいにこの場所へ帰って来よう…」と固く心に誓ったのでした。