コロナ禍の時代にアマビエを描く

緊急事態宣言発令!
ほんの数ヶ月前に、こんな時代がやってくるとはいったい誰が想像できたでしょう?
「中国の武漢で新型肺炎が流行している…」という報道を耳にした頃は、まだ対岸の火事程度にしか考えていなかったのに…
新型コロナウィルスはまたたく間に世界中に蔓延し、わずか数ヶ月で、私たちの生活は大きく変わってしまいました。
特に、4月に緊急事態宣言が発令されてからは、県をまたいでの移動が禁止され、ゴールデンウィークに予定していた個展会場の下見を兼ねた軽井沢旅行を中止せざるを得なくなりました。

さらに、6月に予定していたタイ旅行も中止。
職場の方も、テレワークが中心になり、できるだけ外出を控え、他人との接触も避ける毎日。
ブラウン管から流れてくる感染者数の情報に、日々戦々恐々とし、すっかりマスクは生活の必需品となってしまいました。

ステイホームも、インナー派の人にとってはそれほど苦痛ではないかも知れません。
ところがワタクシめは根っからのアウター派。
自称「旅する画家」にとって、旅が出来ないことほど、キツイことはありません。
祈る気持ちでアマビエを制作
こうなったら、もうアマビエ様にすがるしかない…
と、ひたすら「疫病退散!」を願って、アマビエ像を描いたり造ったりすることにしました。
まずは落書き風のアマビエです。
スケッチブックに水彩絵の具で…

レッドクリムゾンで太めに描いた線を、ホワイトで上から消して細くしていきます。

完成です。
でも、あまりにユルくて、これはご利益無さそう…
お次は、少し力を入れて、30号カンバスにアクリルで描いてみることに。
いつものように砂を混ぜて表面をザラザラにした上に、赤い下塗りをして、その上から描き始めました。

ちょっと目が離れすぎているけど、まぁいいか…

とても美人とは言え無さそう…

へんな粘土人形たちも、心配そうに成り行きを見守っています。

完成!
でもコチラもビミョーにご利益無さそう…
かくなる上は、立体像を作るしかない!
…ということで、いつもの石粉粘土のヘンな人シリーズのひとつとして、アマビエ様を造ることに。

いつものように100円ショップで買い揃えた発泡スチロールで原型を作ります。

アルミホイルで巻いて、麻紐をぐるぐる巻きにして。

その上から石粉粘土をつけていきます。

成形完了。次は色塗りです。

使用する絵の具は、ホルベインのアクリラガッシュ。

こんなカンジで色をつけていきます。

完成!

最後に仕上げニスを塗って、先に完成したヘンなマダム像とツーショット!
どうですか?
日々、このアマビエ像を拝めば…
疫病退散!の効果のほどは…
やっぱり無さそう?