toggle
2019-09-18

台北でウワサのあの包丁マッサージを受けてみた

日本のテレビでも紹介された包丁マッサージ

「台湾には、包丁を使った独特のマッサージがあるそうだ…」

そんなウワサを聞きつけて、オレのアンテナがビビッとなった。

そういえば、いつかそんなシーンをテレビで見たことある。

お笑い系のタレントが、台湾のマッサージ店を訪れ、寝台に横になったら、大きな出刃包丁のようなものを持ったマッサージ師があらわれ、

キャー!

…と絶叫しているような紀行番組だ。

見ている方もひやひやで、タレントのリアクションも面白いので、たしかにこの包丁マッサージ、テレビの紀行バラエティとしてはおあつらえ向きである。

あれって、ホントに痛くないんだろうか?

マッサージの最中に、間違って切れたりしないんだろうか?

「あっ、ごめん手がすべった!」

その瞬間、片方の腕がポロリ、血がドピュー!!!

…みたいな。

まさか…

家族で台湾旅行

そしたら、ちょうどいいタイミングで家族で台湾旅行をすることになった。

まぁ、どうせ台湾に行くんだったら、ものはためしで、この包丁マッサージとやらでも受けてみよう…という気になった。

そんな気軽な気分で、「先天世界刀療易経教育中心」なるところへ、メールを出したら、あっさり返事が返ってきた。

「歓迎します。名前と生年月日と写真を送ってくれ。」

…とのこと。

どうやら写真から出ている「気」から、どのマッサージ師が合っているか、あらかじめアレンジする…らしい。

ムッムッ?これは少し怪しいぞ…

包丁マッサージ店の門をくぐる

オレたち一行(オレの家族3名+友人1名)は、約束の日に、台北駅の地下から地上に出てすぐのところのビルの一角にある、そのマッサージ店の門をくぐった。

玄関で靴を脱ぐと、いきなり20畳ほどの畳の部屋があって、静かなヒーリング系の音楽が流れていた。

部屋の隅には、ガラスケースに入った、石がいくつも並んでいる。

後からわかったことだが、これは台北の北にある陽明山に落下した隕石で、ものすごいパワーがあり、包丁マッサージに使う包丁を浄化する役目があるとか…

スタッフの女性が、

「この石に手をかざしてごらん」

と言うので、言われたままにしてみたら、たしかに手のひらがピリピリと熱く感じた。

ふだん、スピリチュアル系には鈍いこのオレでも、ピリピリ感じるぐらいなので、もしかしてこのパワーはホンモノ?

包丁マッサージをはじめる前に、身体をほぐすストレッチ運動がはじまった。

太鼓のバチのようなものを両手に持ち、スクワットしたり、おおきく両手を広げたりする運動だ。

何も知らない人が傍から見ていると、さしづめ太鼓奏者の準備運動みたいに見えるだろう…

途中、互いに、背中や後頭部に手をかざし合って、相手から出ている「気」を感じ合ったりした。

オレもためしにやってみると、たしかに、手のひらが熱くかすかにビビッとしびれるのを感じた。

スタッフの女性は、相手が発する「気」から、その人のさまざまな情報を得ることができるみたいで、オレの背中に手をかざしただけで、こんなことを言った。

「あなたは非常にポジティブな人ですね」

「アートの才能がありますね」

「(そこそこの年齢だけど)身体も心も若々しい。まるで18歳ぐらいだ(笑)」

どれもオレ的には「そのとおり!」と思い当たることばかり…

もしかして、この人のパワーもホンモノ?

一方、妻に対しては、

「今の仕事は合っていない」

「腰痛に気をつけた方がいい」

「あなたには、宝石や石を読み取る力があるので、そういった仕事に転職した方がいい」

それを言われた妻は、

「まさしくそのとおり」

とばかりに、強くうなずき、

「早く今の仕事から足を洗わなきゃ!」

オイオイ、今すぐ辞められたら、生活に困るじゃないか…

さらに娘の方は、

「アイスや冷たいものの食べ過ぎ(笑)」

「もっと身体を動かしなさい(いつも運動しないでスマホばかり見ている)」

「腰の部分の気が開かれれば、イルカと会話?できるようになります」

これも、いちいち心当たりのあることばかり。

いよいよ包丁マッサージのはじまり

そんなこんなで、約1時間近く、前段のストレッチが完了すると、いよいよ本番の包丁マッサージだ。

オレたちは、診察台のようなベッドが並んでいる隣りの部屋に移動し、各自指定されたベッドにうつぶせに横たわった。

あらかじめ日本から送った写真から発する「気」によって、アレンジされたマッサージ師が、それぞれのベッドにやってきた。

すべて女性ばかりで、オレの担当は、30歳ぐらいの若い女性マッサージ師だ。

最初は、身体をときほぐす、フツーのマッサージから始まった。

10分ほど経過しただろうか?だんだんリラックスして気持ちよくなってきたころだ。

ついにアノ出刃包丁のようなものが登場した。

マッサージ師の両手には、まるでホラー映画にでも出てきそうな刃渡り20センチは超える大きな包丁。

まさか、血がドピュー!なんてことはない…ってわかっていても、身体が思わず身構えてしまう。

「台北で包丁マッサージを受けた日本人男性、マッサージ師のミスで動脈切断、出血多量で死亡!」

そんな新聞記事の見出しが、一瞬頭をよぎった。

そしていよいよ包丁マッサージがはじまった。

包丁の刃の部分が身体にふれるたびに、びくびくと身体が震える。

キャー助けてくれ~

心の中で叫ぶ、臆病なオレだった。

でもご安心あれ。

包丁は、肌にじかに触れるのではなく、身体を覆うタオルの上から、野菜でも刻むように軽くトントンされるマッサージだ。

たしかに、ズシリとした鉄の重みを感じるが、痛みはけっしてない。

むしろ、包丁にトントンとリズミカルにマッサージされるたびに、その刺激が身体の芯まで伝わるようで、通常のマッサージにはない心地よさがある。

あまりの気持ちよさに、いつの間にか意識が遠のき、すっかり寝入ってしまった。

トントンと肩を叩かれ、気がつくと約1時間のマッサージが終了していた。

身体も心も解きほぐされたようで、とてもリラックスしたいい気分だ。最後に、包丁を手にしたマッサージ師さんと記念写真をパシャリ。

今回の台北旅行の忘れられない思い出になった。

皆さんも、台北へ行く機会があったら、この包丁マッサージをぜひお試しあれ。

先天世界刀療易経教育中心

Rm. 5, 7F., No.41, Sec. 1, Jhongsiao W. Rd., Jhongjheng Dist., Taipei City 10041, Taiwan (R.O.C.)

天成 忠孝西路一段41號7F

行き方:MRT台北車站駅からM7出口を出てすぐ。COSMOS HOTELの入っているビルの7階。

包丁マッサージの料金:ひとり1500NTD。所要時間は2時間。

関連記事
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。