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2018-02-18

ミャンマー旅行記(2)泊まった先は、野ブタが草を食むホテル?

 
 
旅の二日目。  
 
 
オレは、未明のヤンゴン空港で目覚めた。 
 
 
金属製の硬いベンチの上で寝たので、背中が痛い。
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おまけにヤブ蚊の総攻撃に遭い、いまだに耳元に 
 
 ブ~ン!、ブ~ン! 
 
というけたたましい羽音がこびりついて離れない。 
 
 
麓のキンプン村へ移動
 
 
夜が明けてきたところで行動開始。
 
 
この日は、聖地ゴールデンロックへの登山の拠点となるキンプン村まで、バスで移動だ。 
 
 
「登山」と書いたが、ゴールデンロックは、実は奥深い山の中腹にある。
 
 
ゴールデンロックまで、麓のキンプン村から辿り着くには、二つの方法しかない。
 
 
ひとつはトラックの荷台に乗せられて、つづら折りになったクネクネ道を猛スピードで駆け上がって行く方法。
 
 
もうひとつは、古(いにしえ)からの巡礼路を5時間かけてエッチラコッチラ歩いて登っていく方法。
 
 
もちろん今では前者のトラックが主流だ。
 
 
しかしオレはあえて、 
 
ムカシの巡礼者のように、ゴールデンロックまで歩いて登る! 
 
と心に決めていた。
 
まず、オレは空港からタクシーで、バスターミナルへ向かい、そこからキンプン村行きのバスに乗った。  
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バスのボディには「三栄交通」とやらの文字が。 

 

周りを見渡してみると他にも「札幌観光」やら「奈良交通」やら、やたらに日本の中古バスが多い。 

 

日本で役目を終えたバスたちが、ミャンマーでちゃっかり第二の人生を過ごしている事を知って、ちょっと嬉しくなった。 

 

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ヤンゴンからの長距離バスに揺られること約5時間。
 
 
オレはようやく、麓のキンプン村に到着した。
 
 
この日はキンプン村に泊まり、翌日の朝早く、ゴールデンロックへの登山を開始する、というスケジュールだ。
 
 
それにしても暑い‼︎
 
 
コチラがキンプンの村。 
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ボロ小屋ホテルに気分がメゲる
 
 
ところで、オレが泊まった宿は、ガイドブックによると、「緑豊かなガーデンを囲んで山小屋風ロッジが点在する」ゲストハウス。 
 
 
素泊まり一泊800円ナリ。
 
 
こりゃあ、山小屋風ロッジというより、どう見てもただの掘っ建て小屋じゃあないか! 
 
 
小屋の内部は、6畳ほどの狭い部屋に木製のベッドがひとつだけ。
 
 
奥にシャワー(もちろん水だけ)とトイレ。 
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エアコンなぞはもちろん無い。 
 
、、、っていうか、隙間がありすぎて風通しがいいので、エアコンなんていらない。
 
 
壁はシミだらけだし、隙間から外が見えるし、毛布やシーツは他人の汗や臭いがこびりついているし。
 
 
高床式の床板の隙間から下を覗いたら、黒く澱んだ湿地帯が。 
 
 
きっとあそこにゃ、ヤブ蚊やゲジゲジやムカデが、うじゃうじゃいるんだろなぁ~ 
 
そんなんが夜中に床下から、這い出て来るんだろなぁ~
 
 
そんなことを考えていたら気持ちがますますゲンナリしてきた。
 
 
オレは他人の汗が染み付いたベッドに横たわり、天井や壁にへばりついているヤモリを数えた。
 
 
一匹、二匹、三匹、四匹、、、
 
そのとき扉の向こうで何やらゴソゴソと獣の気配が!
 
 
なんだ?なんだ?なんだ?
 
恐る恐る扉を開けて驚いた。
 
野ブタが数匹、オレの小屋のすぐ前で、ブヒブヒと草を食んでいるではないか!
 
オレはもう一度しげしげとガイドブックの記述を読み返した。
 
「緑豊かなガーデンを囲んでロッジが点在、、、」 
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これがガーデンかよ!
 
これがロッジかよ!
 
スーチーさん、
頼むから、あのブタどもを何とかしてくれぃ ~!
 
 
 
オレは気を取り直して、夕方になって多少涼しくなったキンプン村を散歩した。
 
トラック乗り場では、ゴールデンロックへ向かう人たちが、荷台にすし詰めになっていた。 
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オレは絶対に、あんなのには乗らないぞ! 
 
自分の足で、ゴールデンロックまで登るのだ! 
、、、と、決意を新たにした。
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