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2018-03-03

インド旅行記(6)リシケシでプチヨガ修行

リシケシでの日々

 

オレは、4時間もかけて念願のルピー(インドの通貨)を手に入れた。

 

たかが両替ひとつで、こんなに苦労するとは思いもよらなかった。

 

これで、ようやく、ガンジス河沿いのゲストハウス(一泊1700)に泊まることができた。

 

 

相変わらず、下痢の方は収まらない。

 

食欲がまったく湧かないので、せっかくルピーが手に入ったが、何も食べずにもっぱら水分だけを取っていた。

 

夜、ゲストハウスの部屋でテレビをつけたら、今回の豪雨災害に関するニュースがトップになっていた。

 

長雨による河川の氾濫で、これまでのところ死者は58名に達したらしい。

 

多くの貧しい人たちが家を失った。

 

それにしても、オレは、とんでもない時期にとんでもない所へ来たもんだ。

 

このゲストハウスも一昨日は、一階部分が全部水浸しだったらしい

 

(ゲストハウスの二階のベランダから目の前のガンジス河を眺める。濁流が溢れんばかり)

 

翌朝、久しぶりの青空。少しは水位が引いたとは言え、依然としてガンジス河の濁流は道に溢れんばかりの勢いである。

 

ようやく、今回の旅の最大の目的であるヨガ修行をしてみようという気になった。

 

ところで、オレが泊まっているこのゲストハウス、背後にそびえるヨガニケタンという大きな老舗アシュラム直営の宿である。

 

ここに泊まれば、アシュラムで開催されるヨガクラスやら瞑想クラスに無料で参加できる、というメリットがある。

 

それが、オレがこのゲストハウスを選んだ理由なのだ。

 

 リシケシでプチヨガ修行の日々

 

ゲストハウスから道路を挟んだ反対側の坂を上ること、約10分。

 

小高い丘の上一帯に、ヨガニケタンのアシュラムが広がっている。

 

オレは、早起きをして、朝6時半から催されるヨガクラスに参加した。

 

 

インド人指導者のもと、オレは十数名ほどの参加者に混じり、太陽礼拝などの基本的なポーズのレッスンをした。

 

朝の清々しい空気を胸いっぱいに吸い込みながらのヨガは、とても気持ちいいものだった。

 

ヨガクラスの後は、天気がいいので久しぶりにお洗濯。

 

午後はリシケシの町をぶらぶら散歩したり、お絵かきしたり。

 

(こんな象の絵を描く)

 

ようやく、旅らしい、のんびりとした時間の流れを味わえるゆとりが出てきた。

 

夕方から夜にかけては、再びアシュラムへ向かい、今度は夜のヨガクラスに参加した。

 

早朝とはまた違い、落ち着いた雰囲気の中、疲れた心と身体をゆっくりとほぐす。

 

レッスンを終えて外に出ると、夜空には満点の星が、、、

 

空気は凛として澄み切っている。

 

ここはヒマラヤに近いことを思い出した。

 

外の喧騒とは対照的に、ここは常に静寂が支配し、いたる所に心地よい気が満ちている。 

 

(こちらは町の喧騒)

 
(こちらはアシュラムの静寂) 
 

ヨガニケタンアシュラムの一日のスケジュールは以下のようになっている。

 

5時〜6 朝の瞑想

 

6時半〜745 朝のヨガ

 

8 朝食

 

12 昼食

 

1515分〜16 講義

 

1645分〜18 夜のヨガ

 

1815分〜1915 夜の瞑想

 

1945 夕食

 

ゲストハウスに宿泊している客はすべてに参加できるが、オレはこのうちヨガクラスのみに参加している。

 

クラスの参加者は欧米人と日本人が大部分で、オレ以外はアシュラム内で生活する長期滞在者ばかりだ。 

 

(宿泊棟や研修棟、食堂棟などが建ち並ぶアシュラムの内部)

 

リシケシにはこういったアシュラムがいくつもある。

 

つてビートルズが修行したのも、こうしたアシュラムのひとつだ。

 

アシュラムの他にもプライベートのヨガクラスがあり、これらも含めると、町中いたる所でヨガクラスが開かれていることになる。

 

一方で、ここはヒンドゥー修行僧の町でもあり、オレンジ色のローブをまとったサドゥーの姿を多く見かける。

 

彼らは、家や家族から離れて、着の身着のままで各地を遊行している。

 

夕べともなれば、ヒンドゥーの独特の旋律のチャント(祝詞)が、町の中にこだまする。

 

精霊流しの炎がガンジス河の河面をゆっくり流れて行った。

 
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