インド旅行記(3)リシケシへの道は限りなく遠し?
まさか自分が旅する先に、洪水が待っていようとは、思いも寄らな
結局、オレは昨日のうちにリシケシまでたどり着くことが出来ず、
おまけに、雨具を持参しなかったために、全身ずぶ濡れになり、何
(これがハルドワールでの夕食)
(ホテルでお絵描き)
翌日、ハルドワールのバスターミナルへ向かった
「今日こそリベンジだ。何としてもリシケシまで行ってやる…」
ガイドブックによると、リシケシ行きのローカルバスは「1時間お
今度こそ楽勝に思えた。
(まずは屋台で腹ごしらえ)
とりあえず切符を買おうと、チケット窓口に向かった。
窓口で、いかにもやる気のなさそうに座
「リシケシまで大人一枚!」
するとオヤジは、面倒くさそうにただ一言
「No bus!」
「え????」
オレはもう一度聞く。
「リシケシまで行きたいんだけど…」
「ノーバス!」
そのままオヤジはそっぽを向いてしまった。
「なっなっ何んで、ノーバスよ?」
食い下がるオレに対して、オヤジはまったく取り付く島がない。
「ノーバスっていったいどう言うこと???」
オレは頭が真っ白になった。
思い直して、オレは、そこらにいるバスの運ちゃんやら乗客に手当
しかし、ここはインドだ。
みんなそれぞれが「あっちだ!」と自信たっぷりに答える。
指差す
いったい何度これを繰り返したのだろう?
これは、もしかして、聞く相手が根本的に間違っているのかも知れない。
オレは、いったん自らの心を落ち着けて、周りのニンゲンをじっくり観察
すると、大学生らしき青年たちが数名輪になってたむろしているの
おっ!これだ。
学問を追及する学生たちなら、互いに知恵を絞り合い、異国で窮し
そう確信したオレは、学生たちに歩み寄り、
青年たちはしばらく相談し合った後に、爽やかな笑顔で
「あのバスだ!」
と、真新しい白いバスを指差した。
これぞ天の助け!
オレは、他の濡れ雑巾のように汚れたバスの中にあって、一台だけ
「これはリシケシ行きのバスか?」
「違う、デリー行きだ!」
「???」
ここでオレの思考回路は完全にプッツンしてしまった。
途方に暮れる、とはこういうことだろう。
薄暗いターミナルの床に、足の踏み場もないくらいにぎっしり座っ
バスの周辺に群がる人々、
こうした全て
オレはなす術もなく群衆の中に立ち尽くした。
「誰かオレをリシケシへ連れて行ってくれい~(泣)」
そんなオレの心の叫びを聞いたのか、一台のオートリキシャ(
もう値段なんかどうでもいい。
とにかくリシケシに行けさえすれば、、、
「リシケシまで行きたいんだが、、、」
「乗りな!」
と、一言。
ありがたい!
かなりオンボロなリキシャだが、そんなのどうでもいい。
こうしてオレは、
(オンボロオートリキシャの客席から。向かいのは雨除けのビニールに覆われているので、オレのに比べてかなりいいリキシャだ)
しかし、このリキシャは、かなり年代モノだ。
最初こそ快調に飛ばしていたが、街中を離れ、
ブルブルン、ブルブルン、ブル、ブル、ブル、、、
だんだんエンジン音が怪しくなってきた。
ブル、ブル、ブル、ブル、ブ、ブ、ブ、ブ、、、ブ。
「あれあれ、大丈夫かよ?」
ブブブ、ブ、ブ。。。
リキシャは、ついに坂の途中で止まってしまった。
「オイオイ、まじかよ?
こんな山の中で。
しかも外は雨が降ってるし」
運転手の兄ちゃんは、車を離れると、近くにあった大きな水溜まりに駆け寄った。
「いったい何すんの?」
すると兄ちゃんは水溜まりの泥水を両手ですくって、器用に車のところまで運び、エンジンにせっせとかけ始めた。
これを何度か繰り返しているうちに、
(運転席の下にリキシャのエンジンがある。兄ちゃんは泥水をすくいに行った)
リキシャは、喘ぎつつも走りを再開し、雨の山中での立ち往生だけは回避したように見えた。
しかし、山中を抜けて小さな町にさしかかったところで、またもやエンジンが止まってしまった。
兄ちゃん、今度は車を押しながら、町の小さな修理屋へ駆け込んだ。
オレはここでいったん降ろされ、
「こんなんで、いつリシケシにたどり着けるんだろう、、、」